観光地でカタコトの日本語で挨拶をされることは数あれど、日本語で普通に日常会話が成立するのはワイキキかハノイくらいではないだろうか。

はっきり言って、日本にいる時だってオレはこんなに日本語で他人と喋ることは無い。だってずっと部屋の中にいるから。パソコンのモニターに向かってよく独り言を呟いてはいるけど、対話にはならないのさ(泣)。

彼らと話してみると、ほとんど全員が以前東京で働いていたというのである。いったい、東京はどれだけベトナムの失業率の改善に貢献しているのだろうか。

日本語で話しかけてくる人は全員良い人で、オレが警戒していたように、偽ブランド品や絹製品を買わされたりガイド料を請求されたりということは一切なかった。

これはすごい。オレの感覚では、アジアでは現地人に日本語で話しかけられたら200%の確率でボッタクリに遭うと思っていたのに……

しかしよく考えたら、オレが「アジアでは」と言っている時に頭に描いているアジアというのは、アジアではなくインドのことであった。